1885年に清仏戦争が終結すると、閩浙総督の楊昌濬、台湾巡撫の劉銘伝は自ら澎湖に赴き、実地調査したうえで、「調査によると、澎湖は孤立しており、危険である。福建省と台湾の玄関口であるため、防衛のために、優れた性能の大砲を購入し、頑丈な砲台を築き、精鋭部隊を駐留させる必要がある」と提言しました。澎湖の沿岸防衛を強化するよう何度も懇請するとともに、媽宮城の建設を提案しました。清廷はその提案を受け入れ、呉宏洛を初代澎湖総兵に任命しました。呉宏洛は澎湖に到着すると、媽宮城の建築、大城北砲台、金亀頭砲台、西嶼東台、西嶼西台という4つの新型アームストロング後装砲の砲台建設を命じられました。光緒21年（1895年）、清と日本の戦闘による澎湖列島攻略作戦により、日本軍は澎湖本島東側の湖西龍門裡正角から上陸し、西にある媽宮城に向かって進攻しました。西嶼西台は澎湖島の西端に位置するため、日本軍の砲撃に対応することができませんでした。
太平洋戦争中、米軍は飛び石作戦を採用し、フィリピンを攻め落とした後、台湾と澎湖を飛び越し、日本の沖縄を直接攻撃しました。そのため、澎湖島要塞の砲台は太平洋戦争中に米軍艦を砲撃することはありませんでした。澎湖島要塞の各砲台は砲撃により破壊されることなく、現在に至るまで保存されています。民国80年（1991年）11月23日、内政部により西嶼西台は国定古跡に指定されました。
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データ出典：澎湖トラベル、国家文化資産ネットワーク