鶏善嶼

観光スポット
湖西郷の沙港村や北寮村などの港から出発し、北寮村の北東約4キロメートルの海上に2つのメサ台地の島があります。周囲の崖の玄武岩柱状節理は明瞭であり、干潮になると2つの島は一続きになります。この2つの島はもともと1つの溶岩台地でしたが、およそ1200万年前に誕生し、激しい海蝕作用によって大小2つの島に分かれました。この2つの島の玄武岩はカンラン石の塊を含んでおり、当時の溶岩が地底の比較的深い場所から生じたことをうかがい知れます。
 
大鶏善嶼の東、南、西では海蝕洞、海蝕溝などの地形が見られ、南東には遠浅のビーチがあります。小鶏善嶼は典型的な玄武岩のメサ地形の小島です。長さや高さが不ぞろいの玄武岩の柱状節理が海中にそびえ立ち、巨大なパイプオルガンが青い海と空の中で佇んでいるかのようです。六角形の節理面、稜角、力強さを持つ小島は、澎湖において最も有名な岩石観察、バードウォッチングのスポットとなっています。
 
夏になると、繁殖のためにベニアジサシが鶏善嶼に飛来してきます。その数は北海地区で最も多く、毎年一、二千羽がこの島を生息地に選びます。近年、澎湖県野鳥学会が実施した鶏善嶼での繁殖・放鳥に関する研究では、ベニアジサシの足環から、これらのベニアジサシが豪州の北東部から飛来していることが確認されました。同様に豪州での冬の繁殖・放鳥作業でも澎湖から飛来したベニアジサシが発見されるとともに、十数年前に澎湖野鳥学会が繁殖・放鳥したベニアジサシも、繁殖のために再び澎湖に戻ってきていることがわかりました。毎年春と秋に、ベニアジサシが遠路はるばる澎湖と豪州の間を行き来していることが確認できます。島の景観を保護することは野生動物を保護する最良の方法です。近年、観光の発展とともに、鶏善嶼は東海地区旅行の新たな拠点になっています。玄武岩とアジサシの会話は、ハーモニーのような大自然の光景となっています。

データ出典:澎湖トラベル
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