洪根深（1946-）は本県湖西郷鼎湾村出身で、台湾の有名な近代水墨画家です。国立台湾師範大学美術部卒業後、故郷の馬公中学校で一年間教鞭をとりました。その後、高雄に移住し、大仁中学校、高雄高級中学、国立高雄師範大学で教鞭をとりました。現代水墨画の創作において、重要な画家となり、南台湾現代芸術運動に参加し、大きな影響を与えました。
県は傑出した芸術的業績と貢献を讃えるため、歴史的建造物に洪根深美術館を設立し、蕭瓊瑞氏をキュレーターとして迎え、「芸術家の洪根深」、「芸術運動家の洪根深」、「芸術教育家の洪根深」の3つをテーマに美術館をオープンしました。当館を国内の重要な水墨画の拠点とし、現代水墨芸術の発展を推進していくことを目指しています。
この地には、清代の澎湖水師協（副将）公署（協鎮署）、後の澎湖通判衙門が置かれていました。日本統治時代には「澎湖島憲兵分隊」が置かれ、後に改修されました。現在の文創センター、剣撃室、馬小屋、和室などは当時の建物です。その和室に採用されている下見板のなびくスカートのように見える防水設計は、この当時の台湾の建築物にはよく見られますが、日本では珍しいため、この建築物における特徴の一つとなっています。
第二次大戦後は、澎湖防衛司令部運輸部が使用するようになりました。1958年、澎湖防衛司令部馬公港指揮部に改編されました。
1995年、2棟の日本式宿舎が取り壊され、鉄筋コンクリート造りの2階建ての建物（現在の敷地後方にある「寝室棟」）が建てられました。
2002年、澎湖県政府は歴史的建造物に登録することを通知しました。そして調査研究を経て、段階的な修復計画に従い徐々に改修を行い、現在に至ります。
 
休館日：月曜、火曜、祝日 ＊休憩時間12:00～14:00、閉館30分前以降の入館はご遠慮ください。

データ出典：澎湖トラベル、澎湖県歴史建築物「澎湖庁憲兵隊」調査研究および修復計画